今回ご入庫いただいたのは、トヨタ 30ヴェルファイア エグゼクティブラウンジ。
ボディカラーは、バーニングブラッククリスタルシャインガラスフレーク〈222〉です。
こちらの車両は、以前E.C.D GARAGEでコーティング施工を行ったお車です。
今回は駐車中に工事現場からの飛散物がボディへ付着したため、その除去のご相談をいただきました。
飛散物を除去するためには研磨が必要となり、その工程で既存のコーティング被膜も除去されます。
そのため、飛散物除去後はコーティングの再施工が必要になります。
また、被害箇所だけを部分的に研磨・再施工すると、未施工部分との間で艶感や表面状態、撥水の挙動などに差が出て、車両全体としてのバランスが崩れる可能性があります。
そのため今回は、被害箇所だけでなくボディ全体を研磨し、コーティングも全面再施工する内容で進めていきます。
今回は保険対応での施工です。
工事による飛散物除去
PREMIUM※タップすると施工内容の詳細をご覧いただけます
窓ガラス+パノラマルーフ 油膜&ウロコ除去
窓ガラス+パノラマルーフ 専用セラミックコーティング
研磨
車両をお預かりし、まずは全体の状態を確認していきます。
入庫時は、ボディ全体に通常の汚れがかなり付着している状態でした。




今回のご依頼は工事現場からの飛散物除去ですが、表面に汚れが多く残っている状態では、飛散物の付着範囲や塗装状態を正確に確認することができません。
そのため、いきなり飛散物の除去作業へ入るのではなく、まずは洗車を行い、状態を確認できるところまでボディを整えていきます。
まずは足回りから洗浄します。
ホイール全体へスノーフォームをまんべんなく噴霧し、付着した汚れを浮かせていきます。

続いて、ボディ全体にもスノーフォームを噴霧して洗浄していきます。

洗車工程では、単に汚れを落とすだけではなく、水の挙動や塗装表面の状態も確認します。
洗浄中に確認すると、コーティングによる撥水自体は残っていました。
しかし、水滴がスムーズに流れ落ちず、ボディ表面へ引っ掛かるように残る挙動が確認できました。

このような挙動は、コーティング表面にスケールなどの汚れが蓄積しているサインの一つです。
「水を弾いている=コーティングの状態が良い」とは限りません。
撥水しているかどうかだけではなく、水滴がどのように流れるのかまで確認することで、表面状態を判断しやすくなります。
スケール除去剤を塗布すると、水滴跡の形に沿って白く強い反応が出ました。


見た目だけでは分かりにくいスケールも、適切なケミカルを使用することで付着状態を確認できます。
今回の車両は、飛散物だけでなく、日常使用によって蓄積したスケールもかなり確認できる状態でした。
ボディだけでなく、メッキパーツにもスケールが付着していました。


メッキパーツは水ジミやスケールが目立ちやすいため、ボディと同様に状態を確認しながら除去していきます。
洗浄が終わったら研磨ブースへ車両を移動し、本格的に飛散物の状態を確認していきます。
洗浄前は通常汚れと混在して分かりにくかった飛散物も、ボディ表面をきれいにすることで付着範囲が明確になります。
今回はリア周り、特にルーフを中心に無数の飛散物が確認できました。

今回確認できた飛散物は、塗装状態を確認しながら研磨を行うことで除去することができました。

ただし、飛散物であれば必ず研磨で除去できるというわけではありません。
付着物の種類や付着期間、塗装への侵食状態によって必要な施工方法は変わります。
今回は塗装状態を確認したうえで、研磨による除去が可能と判断しました。
今回の飛散物はリア周りを中心に付着していました。
飛散物を研磨で除去すると、その部分に施工されていた既存のコーティング被膜も同時に除去されます。
そのため、飛散物除去後はコーティングの再施工が必要になります。
しかし、被害箇所だけを部分的に研磨・再施工すると、未施工部分との間で艶感や表面状態、撥水の挙動などに差が出る可能性があります。
今回は車両全体として自然で均一な仕上がりにするため、ボディ全体を研磨し、コーティングも全面再施工する内容としました。
E.C.D GARAGEでは、被害箇所だけを見るのではなく、完成した車両を一台として見たときのバランスまで考えて施工内容を判断しています。
ここからボディ全体の研磨を行っていきます。

一見するときれいに見えるボディでも、スポットライトを反射させることでスクラッチ傷が確認できます。

塗装状態に合わせて研磨を行い、傷や曇りを整えていきます。

専用照明を使用することで、通常の環境では見えにくい傷まで確認しながら施工できます。
今回の施工では、スクラッチ傷は研磨によってきれいに改善することができました。
しかし、すべての塗装異常が研磨で元に戻るわけではありません。
今回、ルーフには鳥のフンを長期間放置したことによる深い塗装ダメージも確認できました。


30ヴェルファイアのルーフは車高が高く、普段の目線では状態を確認しにくい部分です。
脚立などを使わなければ見えにくいため、鳥のフンや水ジミなどの異常に気付くのが遅れることがあります。
鳥のフンは放置するとクリア層へ侵食し、通常の研磨では完全に改善できない状態になることがあります。
この症状については、別のコラムでも詳しく解説しています。
鳥のフンを放置すると塗装はどうなる?クリア層への侵食と対処法を詳しく見る
別の部分には、何かに接触したと思われる傷も確認できました。

こちらは研磨によって除去することができました。

同じように塗装表面へ見える異常でも、
傷であれば研磨で改善できる場合がある。
一方で、塗装へ侵食したダメージは研磨でも完全に改善できない場合がある。
という違いがあります。
これはスケールを長期間放置し、ウォータースポットへ進行した場合も同じです。
初期のスケールであればケミカルで除去できますが、放置して塗装へ侵食すると、通常のメンテナンスだけでは改善できなくなることがあります。
だからこそ、スケールはダメージへ進行する前に定期的に除去することが重要です。
コーティング車のメンテナンスとスケール汚れについて詳しく見る
続いて、リフトで車両を上げてボディ側面を確認します。
通常の高さでは一見きれいに見える状態でも、

スポットライトを反射させると、スクラッチ傷が確認できます。

リフトを使用することで、低い位置にあるドア下部やサイドシルなども正面から状態を確認しやすくなります。
塗装面と目線を合わせた状態で研磨を行い、仕上がりを整えていきます。

ナンバーポケットや入り組んだ部分など、大きなポリッシャーが入らない場所には2インチのポリッシャーを使用します。

ディテイリングでは、一つのポリッシャーですべてを施工するわけではありません。
パネル形状や施工スペースに応じて道具を使い分けることで、細かな部分まで可能な限り均一な状態へ整えていきます。
今回、リアウィンドウにも飛散物が確認できました。
そのため、ボディだけでなく窓ガラスとツインムーンルーフも下地処理を行います。
ガラス表面には飛散物だけでなく、ウロコや油膜も固着していました。

専用のエアツールを使用して、ガラス表面のウロコや付着物を除去していきます。

下地処理後は、ガラス表面がきれいな状態に戻りました。

このあと、窓ガラスとツインムーンルーフへ専用のセラミックコーティングを施工します。
ボディ全体の研磨が完了したら、研磨時に残った油分などをしっかり脱脂します。
その後、PREMIUMメニューのボディセラミックコーティングを再施工していきます。

今回の施工では、飛散物除去のために行った研磨によって既存のコーティング被膜も除去されているため、コーティングの再施工まで行って初めてリカバリーが完了します。
コーティング施工では、塗ること以上に、その後の確認作業も重要です。
一見するときれいに拭き取れているように見える状態でも、

専用のパネルライトを当てると、コーティング剤の拭き残しが確認できることがあります。


施工ブースに照明設備が整っていたとしても、一つの照明条件だけですべてを確認できるとは限りません。
E.C.D GARAGEでは、
コーティング塗布
↓
拭き取り
↓
パネルライトで確認
↓
最終確認
という流れでチェックを行います。
光の種類や角度を変えることで、最初の確認では見えなかった拭き残しが確認できることもあります。
そのため、別のパネルライトを使用したり、必要に応じてあえて太陽光で確認するなど、複数の条件でチェックを行います。
他店で施工されたコーティングの手直しとして入庫する車両では、コーティング剤の拭き残し跡が確認されるケースもあります。
重要なのは、
照明設備があることだけではなく、その設備を使って何度も確認すること。
設備と確認工程の両方があって、初めて仕上がりを安定させることができます。
塗布と最終確認が終わったら、空調管理された施工環境でコーティングを硬化させます。
コーティング剤は温度や湿度によって施工性や硬化挙動が変わるため、安定した環境で硬化時間を確保することが重要です。
施工が完了したら、最後にボディとガラスの撥水状態を確認します。



入庫時は撥水自体は残っていたものの、水滴がボディ上へ引っ掛かって残る状態でした。
スケールを除去し、研磨・コーティング再施工まで行うことで、表面状態を整えたうえで本来の水の流れを取り戻していきます。
すべての工程が完了しました。





バーニングブラッククリスタルシャインガラスフレーク〈222〉の深みのあるボディカラーも、塗装表面を整えることでより美しく見える仕上がりになりました。
今回は単に工事飛散物を除去するだけではなく、
飛散物除去。
スケール除去。
ボディ全体の研磨。
窓ガラス・ツインムーンルーフのウロコ、油膜除去。
ボディ・ガラスへのセラミックコーティング再施工。
まで行っています。
飛散物を除去するために研磨が必要となり、その工程で既存コーティングも除去されるため再施工が必要になる。
さらに、被害箇所だけを部分的に仕上げるのではなく、車両全体として自然な艶感や撥水状態を揃えるために全面施工を行う。
今回はそのような考え方で施工内容を組み立てています。
今回は工事現場からの飛散物被害だったため、保険対応で施工を行いました。
今回のケースでは、オーナー様の費用負担なく施工しています。
また、保険会社とのやり取りについてもE.C.D GARAGE側で対応しています。
保険会社との施工内容や費用の確認。
必要な施工範囲の説明。
コーティング再施工が必要となる理由の説明。
こうしたやり取りまで含めて対応するため、オーナー様にすべて対応していただく必要はありません。
施工期間中は、当店から代車も貸し出しています。
E.C.D GARAGEで過去に施工した車両については、施工内容や施工証明書をデータで管理しています。
万が一、
工事による飛散物被害。
事故。
板金修理。
パネル交換。
などが発生した場合でも、以前どのコーティングを施工していたのかを確認できます。
そのため、保険会社へ必要な施工内容を説明する際にも、過去の施工情報をもとに対応できます。
E.C.D GARAGEで施工いただいた車両は、施工後の万が一のトラブルについてもお気軽にご相談ください。
今回の車両はE.C.D GARAGEで以前施工したお車ですが、他店でコーティング施工された車両についても対応可能です。
既存コーティングの種類や現在の塗装状態、被害状況を確認したうえで、必要な施工内容をご提案します。
工事による飛散物。
塗料ミスト。
その他の付着物。
事故後のコーティング再施工。
などでお困りの場合も、一度車両状態をご相談ください。
※保険契約内容、事故状況、補償範囲、保険会社の判断等によっては、費用の一部または全部がお客様負担となる場合があります。
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